アイドル、ファン、仕事、命

最高に嬉しくて仕方がないニュースの直後に入ってきた、悲しくて辛い知らせ。

ファンのみなさんのことを思うと、なにも言葉がでない。


だんだんと彼の遺したメッセージや番組での発言があがってきて、いかに他者への理解があって、優しくて、そしてその反面自分や自分のつくるものに厳しい人なのかが分かってきた。


ファンは、その人のつくる音楽に励まされ、パフォーマンスに感動し、応援するわけだけど、アイドルにとってそれが100%ポジティブに働くかもわからない。プレッシャーにもなりうるし、多少のプレッシャーがあるからこそいいものをつくれるのかもしれない。


アイドルや芸能人は、仕事柄いつも明るい表情で、楽しそうに私たちの前に現れる。

それがその人の全てなはずはないのに、無意識にそう思ってしまう。

メンバーだって友達だって家族だって、本心は知らないかもしれない。

結局、自分のことは自分しか知らないし、自分しか認めてあげられない。


「私はいつも彼の音楽で救われてたのに私は彼を救うことができなかった」

「そんなに辛い思いしてたなんて」

そんな言葉を沢山みた。

いつもステージの上では純粋に楽しんでいるように思えたあの人が、こんなに素晴らしい音楽をつくって、コンサートの予定も決まっていて、順風満帆に見えていたあの人が、自分の音楽に納得できず、葛藤し、疲れてしまい、命を終わらせてしまった。


結局私たちはなにも知らない。

好きになればなるほど、全て知ったような気持ちになるけど、なんにも知らないのだ。


そんなに辛い思いしてまでこの仕事しなくていい、とみんなが思っただろう。

でも優しい彼だからこそ悲しむファンを思って踏ん張り続けたのかもしれない。

それでも、一番みんなを悲しませる結末になってしまった。


ファンがいるからこそできる仕事だって人前に立つ人なら分かっていると思うけど、全部やめちゃったってどうにかなるんだよ、人生。

そう言ってくれる人がいたのかいなかったのか、言われても自分が許せなかったのか、真相は神のみぞ知るところではあるけれども。


死んだらそこでおわり。1か0か。

そんな判断力もなくなるくらい追い込まれていたのは想像できるから余計に辛い。

難しいね、みんなが幸せで回っていると思っていた世界が急に止まってしまった。



昨日のTLは、8年前の6月の朝の嫌な記憶が蘇った。

でも、きっとそのうち、泣かずに曲を聴けるようになるし、天使は元いた場所に帰ったんだなと言えるようになるし、今頃天国は大騒ぎだって笑えるようになる。

それは私が身をもって体験したことなので。


あのグループのことは全然追ってなかったけどバイトで何回かペンミやコンサートを見たことがあって、最初に触れたK-popアーティストでもある。

K-pop、こわくないやん。いい子たちやん。って思わせてくれた彼らに、これから少しでもいい未来が訪れますように。


ご冥福をお祈りします。

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